文章からスライドを作るには。長い原稿を伝わる構成へ変える方法

自分で書いた報告書をスライドに直す作業が、いちばん進まない、ということはないでしょうか。

他人の文章なら、要らない段落は迷わず落とせます。自分の原稿だと、書いたときの理由を覚えているぶん、どこも捨てられません。結果として全部を数枚に詰め込むことになり、1枚あたりの文字が増えて、結局また削り直すことに。

区切りの案を出したり、要点を短くしたりするのは、生成AIが得意な作業です。この記事では、手元の文章をそのまま渡してよいのか、渡す前に何を1行だけ足しておくと削る判断を任せられるのかを、順にたどってみましょう。

整えるのはAIの仕事です。原稿に足すのは1行だけにしましょう

読みやすく整えてから渡そう、としなくて大丈夫です。見出しを付け直す、箇条書きに直す、要らない段落を落とす。そういった作業はAI側がやることと重なるので、議事録でも報告書でも、書いたままの状態で貼ってしまってください。

そのかわり、原稿の先頭に1行だけ足します。提出先と枚数、それにこの資料で相手にしてほしいこと。 原稿だけを渡すと、AIは書かれた順番でスライドを並べます。文章の構成は読み物としての順番なので、スライドで話す順番とは別物、と考えたほうがうまくいきます。

この1行に効き目があるのは、枚数を先に決めておけば、どこを落とすかはAIが決めるからです。自分の原稿から削る場所を選ぶ作業は、入力の上限を超えたときだけの話になります。一度に入力できる文字数には上限があって、契約しているプランによって変わります。

1枚に入れるのは、言いたいこと1つだけにしましょう

原稿の1段落がスライド1枚、という分け方にはなりません。区切りの判定はひとつだけで、その1枚を見た相手に何を持ち帰ってほしいかを、一文で言えるかです。

言えないときは、たいてい2つの話が同居しています。「新システムを入れた経緯」と「導入後に何が変わったか」が1枚に載っていたら、分けたほうが伝わるでしょう。逆に、原稿で3段落かけて説明しているのに言っていることが同じなら、まとめて1枚で足ります。

見出しに引き上げるのは、その一文の結論部分です。「問い合わせ対応の時間が月20時間減りました」を見出しに置いて、内訳は同じ1枚の下に置くか、次の1枚へ回す。原稿の小見出しをそのまま持ってくると、「導入後の効果について」のような、中身を読まないと分からないラベルばかりが並んでしまうことも。

上限に引っかかったときだけ、前置きから削っていきます

原稿が長くて入りきらないときは、次の順番で落としていくと迷いません。

  • 経緯と前置き。 相手がすでに知っている背景は、スライドに要りません

  • 同じ主張を支える2本目、3本目の根拠。 1本残せば伝わります

  • 言い換えの繰り返し。 文章では効きますが、スライドでは行数だけが増えます

逆に残すのは、数字、固有名詞、結論、そして相手に判断してほしいことです。この4つを落とすと、AIが想像で埋めた数字や名前がそのままスライドに載ります。 元の文章に書いてあるなら、削らずに渡してください。

削る量は、その資料を口頭で説明するかどうかでも変わります。自分が話しながら見せる資料なら、根拠は口で補えるので1枚の文字数はかなり減らせるはず。送って読んでもらうだけの資料は、逆に根拠を残しておかないと、読み手が判断できません。

イルシルに原稿を貼って、構成から作ってみましょう

イルシルは、日本語の資料作成に合わせて作られたスライド生成AIです。ホーム画面の「おまかせ生成」に原稿を貼ると、構成から本文、デザインまでが一度に出てきます。1枚目から自分で組みたいときは、同じ画面の「白紙のスライドから作成する場合はこちら」へ進んでください。

貼り先を選ぶ基準は、AIでスライド作成はどこまで任せられる?人が確認することで整理しました。文章から作る場合はもうひとつ事情があって、報告書や議事録には顧客名や社内の数字がそのまま入っています。自分用のメモを整理するだけなら使い慣れた汎用のAIで十分ですが、原稿を丸ごと貼るなら、貼り先は会社が認めたツールに絞られるはずです。

デザインは、AIが内容に合わせて1枚ずつ組み上げます。「AIデザイン生成」と呼ばれる機能で、決まった型に流し込むわけではありません。区切り方が気に入らない1枚が出てきたときも、全体を作り直す必要はなく、スライドを編集する画面からその1枚だけAIに作り直させられます。ほかのページの配置を揃え直す作業は出てきません。

書き出しはPDFとPowerPoint形式(PPTX)に対応していて、有料プランからの機能です。無料のフリープランでは、資料を3個まで作れます。AIデザイン生成は月3枚までなので、まずは手元の原稿のうち、いちばん重い章を1本貼ってみるところからでしょう。プランごとに何が使えるかは料金プランの一覧にまとまっています。

渡す前の準備を含めた全体の流れは、AIスライド作成の基本手順。メモから構成・デザインを整える流れにまとめています。

次の報告書を1本、そのまま貼ってみてください

文章をスライドに変える作業は、読んで納得するより、一度通したほうが早く身につきます。とくに「1枚で言いたいことを一文で言えるか」の判定は、実際に出てきたスライドを見ながらやるほうが早いでしょう。

架空のテーマではなく、直近で書いた報告書か議事録をひとつ選んでください。整えずにそのまま貼って、先頭に1行だけ足す。出てきた区切りが自分の話したい順番になっているかを見れば、次からは削る場所の見当も付いてくるはずです。

無料で試す

同じテーマの記事

資料作成の効率化・時短の記事をすべて見る