AIスライド作成の基本手順。メモから構成・デザインを整える流れ

会議のメモは残っている。伝えたい要点も頭の中にはある。あとはAIに渡すだけ、のはずが、入力欄を開いたところで手が止まってしまうことはないでしょうか。

AIがスライドを作ってくれること自体は、もう珍しい話ではなくなりました。迷うのはその先です。メモをまるごと貼るのか、要点だけ書き出すのか。デザインは最初に選ぶのか、後から変えるのか。順番を決めないまま触りはじめると、せっかく配色を揃えたところで構成をやり直すことになったりします。

この記事では、手元のメモを渡すところから書き出す直前まで、AIでスライドを作る順番を一緒にたどってみましょう。特定のサービスの画面の話ではなく、どのツールを使っても変わらない流れとして整理します。渡す前のひと手間が、生成後に確認する場所をそのまま決めてくれる、という話も出てきます。

最初にやるのは入力ではなく、材料を1か所に集めることです

いきなり入力欄に向かうより、手元にあるものを先に並べてしまったほうが早く終わります。会議の議事録、走り書きのメモ、去年の資料から抜いた数字、参考にしたいページのURL。散らばったままで構わないので、ひとつの場所に集めておきます。

このとき一緒にやっておきたいのが、まだ確定していないものに印を付けることです。社内で合意が取れていない金額、決裁者の名前、来期の予定。AIは渡されていない情報を想像で補って書くので、印を付けておけば、生成後に自分が見るべき場所を先に決められます。あとから全ページを読み返して探すより、ずっと楽でしょう。

もうひとつ、この段階で決めておくと後が楽なのが、提出先と分量です。社内の定例で口頭で説明するのか、社外へPowerPointのファイルで送るのか。読み手が誰で何枚くらいに収めたいのかは、AIへ渡す最初の一文にそのまま書きます。形はこれで足ります。「〔誰〕向けに、〔何〕の資料を〔何〕枚で。〔中心に置きたいこと〕」。たとえば「中小企業の総務向けに、勤怠システムの比較資料を8枚で。導入時の手間を中心に」。この後ろに、集めた材料をそのまま貼り付けてしまってください。きれいにまとめ直す必要はありません。

デザインに手を付けるのは、構成が固まってからにしましょう

AIは、章立てを決めて、本文を書いて、最後に見た目を当てる、という順番でスライドを組み上げます。人が直す順番も、その流れに合わせるのが結局いちばん速いです。

理由は単純で、構成を直すと、その後ろの工程が全部やり直しになるからです。章をひとつ足せばスライドは増え、増えた1枚には本文もデザインも必要になります。色を揃えたりフォントを選んだりを先にやってしまうと、その手間がまるごと消えることも。逆に、構成さえ決まっていれば、後の工程はほとんど機械的に進みます。

構成の段階で見るのは、次の3点だけで足ります。

  • 話す順番が、自分が話したい順になっているか。 AIは渡された材料の順番に引きずられることがあるので、時系列で並んでいるだけになっていないか確かめます

  • 1枚に2つの話が入っていないか。 詰まった1枚は、たいてい後で分けることになります

  • いちばん伝えたい結論が、前のほうにあるか。 判断してほしいことが最後の1枚に置かれていると、読み手は最後まで読まないと用件が分かりません

使っているサービスが章立てをいったん見せてくれるなら、その画面で上の3点を見ます。最後のスライドまで一気に出てくるタイプなら、構成だけを見る工程はないので、生成後に見出しだけを拾い読みして同じ3点を確かめます。どちらのタイプかは一度使えば分かるので、次からは自分の順番を決め打ちできます。

生成後は、流れ・1枚ごと・見た目の順に直していきます

出てきた資料を1枚目から順に読み直すと、細かい言い回しが気になって、全体のずれに気づけなくなります。直す順番は、大きいところから小さいところへ。

最初に全体の流れを見ます。構成の段階で確認した3点を、実際にスライドになった状態でもう一度なぞる形です。この段階で1枚足したり順番を入れ替えたりが起きるので、まだ細部には入りません。

次に1枚ごとの中身を見ます。数字、固有名詞、日付。AIは足りない部分を補って書くので、材料を集めたときに印を付けておいた箇所は、必ず自分の目で確かめてください。生成された資料で見る場所を3か所に絞る考え方は、AIでスライド作成はどこまで任せられる?人が確認することにまとめています。

見た目は最後です。配色やテーマの切り替えは、たいていのサービスで全ページにまとめて適用できます。中身が固まってから一度で済ませたほうが、途中で何度も当て直すより早く終わるはずです。

そして書き出す前に、最初に決めた提出先をもう一度確かめます。PowerPointのファイルとして渡すのか、PDFで送るのか、URLを共有するだけで足りるのか。書き出せる形式や、無料で使える範囲はサービスごとに違うので、提出の直前ではなく、この段階で確認しておくと慌てずに済みます。

イルシルは、あとから直すときの負担が軽くなっています

ここまでの順番は、どのツールを使っても自分で守ることになります。イルシルの場合、守る手間のほうが小さくなる作りです。

集めておいた材料をそのまま文章として入力すると、構成から本文、デザインまでが一度に出てきます。途中で構成だけを見せる画面はないので、確認は生成後にまとめて行う形です。そのぶん、直すときが軽くなっています。デザインはAIが内容に合わせて1枚ずつ組み上げるので、あとから1枚足したいときも、その1枚だけをAIに組ませられます。 ほかのページの配置やフォントを揃え直す作業は出てきません。

流れを直す段階で「この1枚だけ弱い」と感じたときも同じです。全体を作り直さず、編集画面からその1枚だけをAIに作り直させられます。

汎用のチャットAIでもスライドの形までは作れるので、自分の頭を整理するためのメモなら、使い慣れたもので十分です。分かれ目になるのは、その資料を一度出して終わりにするか、何度も直しながら仕上げるかです。

無料のフリープランでは、資料を3個まで作れます。サービスの全体像はイルシルの公式サイトにまとまっています。

次に作る資料で、順番どおりに一度通してみてください

AIでスライドを作る順番は、読んで納得するより、一度通してみたほうが早く身につきます。材料を集めて、確定していないものに印を付けて、それから渡す。文章にすると当たり前に見えますが、実際に触ると、つい入力欄のほうを先に開きたくなるものです。

来週の定例や次の商談で本当に使う資料をひとつ選んで、最初の一文をこの形で書いてみてください。

「〔誰〕向けに、〔何〕の資料を〔何〕枚で。〔中心に置きたいこと〕」

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