イルシルで資料を作ってみたものの、提出はPowerPointのファイルでないと受け取ってもらえない。そういう決まりの職場は多いのではないでしょうか。上司が最後の1行だけPowerPointで直したい、という進め方もよくあります。
イルシルで作ったスライドは、PowerPointのファイルとして書き出せます。ただ、書き出したファイルを開いたら、イルシルの画面で見ていた体裁と違っていた、という声もあります。PowerPointで書き換えられるものと書き換えられないものを知らないままだと、提出の直前で慌てることにもなりかねません。
この記事では、書き出す前にイルシルで済ませておくこと、PowerPointで開いたあとに見るところ、そして直す作業をイルシルとPowerPointのどちらでやるかの分け方までを、一緒に確かめていきましょう。
イルシルのスライドは、PowerPointのファイルとして書き出せます
イルシルの編集画面の左上にあるファイルメニューから「PPTX書き出し」を選ぶと、PowerPointのファイルになります。スライドに置いたものは、PowerPointの中で次の形になります。
PowerPointの文章・表・グラフ・図形になるもの:本文の文章、表、グラフ、図形。文字の打ち替えや、色と大きさの変更ができます
1枚の画像になるもの:イラストやアイコンなどの素材、ロゴ、背景に敷いた画像。大きさと位置は変えられますが、中のイラストの色や形は変えられません
ノート欄に入るもの:スライドに書いたメモ
PowerPointでどこまで直すつもりなのかによって、書き出す前にやっておくことが変わります。 文言だけを直す予定なら、そのまま書き出して構いません。イラストの配置まで変えるつもりなら、イルシルで済ませてから書き出すほうが早く終わります。
なお、PDFとPPTXの書き出しは有料プランの機能です。PowerPointでの提出が前提の仕事なら、プランを先に確かめておいてください。
書き出す前に、スライドの文言と数値をイルシルで決めきりましょう
まず決めきるのは、スライドに載せる文言と、表やグラフに入れる数値です。 イルシルは、画面で見えている行の折り返しの位置を保った状態で書き出します。PowerPointへ移してから文章を大きく足すと、折り返しの位置を自分で直す手間が出てきます。載せる言葉と数値はイルシルで決めきってしまうほうが、あとの手間が少なくて済みます。
次に、素材や背景の位置と色です。 ここが画像として書き出されるところで、PowerPointでは1枚の絵として扱われます。中のイラストだけを動かしたり、色を変えたりはできないので、変えたいなら、イルシルで直してからもう一度書き出してください。
最後に、フォントです。 「PPTX書き出し」を選ぶと「フォントのインストールはお済みですか?」という確認が出て、フォントの入れ方を案内するヘルプへのリンクが置かれています。イルシルで使っているフォントがPCに入っていないと、PowerPointは手元にある別のフォントに置き換えて表示します。フォントが変わると文字の幅も変わるので、行の折り返しや余白の見え方が、イルシルの画面と違ってきます。提出用のファイルを作るときは、案内どおりにフォントを入れてから書き出す順番にしてください。
PowerPointで開いたら、フォントと画像を見ます
書き出したファイルをPowerPointで開いて体裁が違うと感じたら、まずフォントを見ます。 見出しや本文が、イルシルの画面と違うフォントで表示されていたら、そのフォントがPCに入っていない可能性が高いので、インストールしてからもう一度書き出してください。行が入りきらなくなっているときも、たいていは同じ理由です。
次に、画像として入っているところを見ます。 イラストやアイコン、背景に敷いた画像は、PowerPointでも1枚の画像です。大きさと位置は変えられますが、中の一部だけを直すことはできません。ここを直したいときは、イルシルへ戻ります。
見落としやすいのが、提出先の環境です。自分のPCにフォントを入れても、ファイルを受け取った相手のPCに同じフォントがなければ、相手の画面では別のフォントに置き換わります。相手に編集してもらう必要がないなら、PDFで渡すほうが行き違いは起きにくくなります。
直す内容で、イルシルとPowerPointのどちらで直すかを決めましょう
直す場所は、内容で分けると迷いません。
PowerPointで直すほうが早いもの
文言の直しと、数値の打ち替え
表のセルの中身
提出の直前に入った、1行だけの書き換え
イルシルへ戻ったほうが早いもの
レイアウトそのものの変更
画像として入っている素材や背景
スライドを増やす、順番を大きく変える
両方に当てはまる直しが出てきたときは、イルシルへ戻ってまとめて直してから、もう一度書き出してください。PowerPointで一部だけを直すと、そのファイルとイルシルの中身が食い違っていき、次に書き出したときに直した内容が消えます。
社内のPowerPointのテンプレートに合わせなければならない場合は、法人プランで社内のテンプレートをイルシルへ反映できます。ただし別料金で、テンプレートの内容によっては対応できないこともあるため、導入の相談のときに手元のテンプレートを見せて、どこまで反映できるかを確かめてください。
そのまま提出できるかは、書き出す前にどこまで決めたかで変わります
PowerPointで提出する仕事でイルシルを使うなら、書き出したあとに直すことを前提にしないほうが早く終わります。載せる文言と数値、素材や背景の位置と色をイルシルで決めきって、フォントを入れてから書き出す。この順番にしておけば、PowerPoint側に残るのは、提出の直前に上司から入る文言の修正のような、その場の書き換えだけになります。
提出の前には、1枚目から順に送って、文字のはみ出し、フォントの違い、画像の位置だけを見てください。数値や固有名詞が正しいかどうかは別の作業で、同時にやろうとすると両方とも粗くなります。中身の点検は「AIで作った資料のチェックリスト。提出前に数値・固有名詞・権利を確認する」で解説しています。
イルシルは無料で登録して試せます。まずは手元の資料を1つ作って、編集画面でどこまで整えられるかを見てみてください。書き出しまで進めたくなったら、そのときにプランを考えれば間に合います。